たとえば、日本としても円安が続けば金利を引き上げざるを得なくなります。
そうなれば、アメリカに資金が流れなくなるので、アメリカも金利を引き上げます。
アメリカが上げれば、ドイツやイギリスも、そして日本も再引き上げをする。
こうして、各国がスパイラル的に金利を引き上げていくことになります。
このような状態を競争的金利引き上げという。
こんな状態になれば、各国の政策協調路線は完全に崩れてしまう。
世界経済は乱気流に巻き込まれてしまうでしょう。
そうならないためには、アメリカが財政赤字の削減についてしかるべき成果を上げるしかありませんでした。
国防費を抑え社会保障予算を削るとか、増税を実施して歳入を増やすとかいった、各国が納得のいく財政赤字削減のプランをはっきり示して協力を求めるという形しかありませんでした。
ところが、ブッシュ政権の赤字削減計画はいまのところ掛け声倒れに終わっていました。
そのため、世界経済もこうしたジレンマを引きずりながら進まざるを得ないのです。
インフレ圧力は主要国に共通した大いなる悩みなのです。
大木一雄(経済クリティック)


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